窓際の山河くんの隣は。


私は起こさないようにそーっと山河くんに近づいてみると、スースーと寝息を立てて気持ちよさそうに寝ていた。


「今日木登ったりして体力使ったし、疲れたよね」


私はじっと山河くんの寝顔を近くで見つめていた。


なんて、綺麗な顔なんだろう。
長いまつ毛に白い肌。

彼に、触れてみたくなった。


わたしはそっと手を伸ばそうとして、


「――っ……何やってんの私」

ハッとして、手を止めた。
ドキドキと心臓が鳴る。

本当に今日はずっとうるさいなあ。


ああ、もう山河くんの顔、ずっと見てられる。


「あ、やばいもうこんな時間!」

ふと時計を見ると、20時を回っていた。
お母さんにご飯いらないって連絡もしてないし、今から帰るって連絡しなきゃ。

絶対お母さん怒ってる……

カバンから携帯を取るために、立ち上がろうとしたとき。


「――行かないで」


山河くんに手を引っ張られ、止められた。