「……」 気まずい、無言のまま時間が過ぎていた。 山河くんより一歩後ろに下がって歩いている私。 早く、何か話さないと。 どうしよう、直球に聞く? どうしてあんなこと言ったの、って? でもそれだと…… 「わっ!!」 色々考えてうつむいていたら、山河くんの背中にぶつかった。 「ちょ、ちょっと!!いきなり立ち止まらないでよ、びっくりするじゃ――……」 カシャ 私の声を遮るように、カメラのシャッター音が鳴った。 見上げると、山河くんは携帯で空の写真を撮っていた。