ドキドキと荒々しく心臓が鳴り、 「ど、どういう意味……?」 か細い声でそう聞いた。 “嘘っぽいよね” たった、その一言だけで、何故が私の心の中の全てを見透かされているような気がした。 「ごめん、悪いけど俺やっぱ今日もう帰るわ。これ、鍵」 そう言って、山河くんは私の机に教室の鍵を置いて、出て行ってしまった。 一人教室に取り残された私は、ただ茫然と山河くんが居た席を見ることしかできなかった。 結局、彼にそう言われた後、勉強に集中できなくてすぐに私も帰ってしまった。