私は赤ずきんの力を振り切り、なんとか言葉を発した。
「ゆ…うた…。私、を…殺して…。」
「アリスか!」
「悠太が…死ん…じゃう…。私は…殺したく…ない…。」
「俺だってアリスを殺したくない!」
「もう、止まらない…。今…殺さないと…。終わらない…。私を…殺して…。」
「何で、俺なんだよ。」
「悠太が…いい…。」
「アリス…。」
「早く…。もう、ダメ…。私を殺したら…、頭巾を、燃やして…。」
そう言った瞬間、赤ずきんがまた私を支配した。
「消エロ消エロ消エロ!!!」
叫ぶと、頭巾が悠太に向かっていった。
「アリス…。ごめんな…。俺は、ずっとお前が好きだ。何年たっても。死ぬまでずっと好きでいるよ。約束するからな。アリス…。さよなら…。」
すると、悠太はどこからかハサミを取りだし、そして、私の首を切った。
「アアアアアアアアアア!!!」
悠太…。
大好き…だよ…。
そうして、私の人生は幕を閉じた。
最愛の人に見送られて。
《マダ…終ワラセナイ…!》