紅ずきん



私は何も考えず、ただ頭巾を持ち、森から出た。


そして、人を見つけた。


綺麗な紅が見たい。


私がそう思うと、頭巾が勝手に人に覆い被さり、紅い血を流した。


そんなことを何度も何度も何度も繰り返した。

噂はあっというまに広がっていき、2時間も経てば、私は恐れられ、近づけばすぐに人が散っていった。


その光景もまた面白い。



私は見つけた人を手当たり次第に殺した。


赤い頭巾が、さらに紅くなっていった。



私が街中を歩いているときだった。
突然私を呼ぶ声が聞こえた。


「アリス!もう、やめろ!」



振り返ると、そこには悠太がいた。


「悠太…。」

「もう、やめろ。帰ろう。アリスが人を殺す度に、学校の生徒が消えていくんだ。俺以外の生徒の記憶からも。だから、終わろう。」

「マダマダ足リナイ。」

「アリス…?」

「紅ク染マッテ。」


え…?
今、私、何て言ったの…?


紅く染まって…?


まさか、私は悠太までも殺そうとしているの?!


嫌だ、嫌だ!
悠太はダメ!絶対に殺したくない!



だけど、私の思考を赤ずきんが邪魔をする。

《殺せ、殺せ。あいつはお前に協力しなかったんだよ?それに、また綺麗な紅がみれるじゃん。》


いや…だ…。
殺し…たくない…。



でも、体が勝手に動く。
言いたくもないことも言ってしまう。


「悠太…、キ、エテ…。」


だめ、ダメ!
やめて、もうやめて!

どうすればいいの?
どうしたら止められるの?







…あ、そうか…。
















私が死ねばいいんだ…