私はよく言葉を聞き取れなかった。
ただ、見知らぬ人が立ち上がりそう言った。
全ては私が仕組んだ…?
じゃあ、あの人は…
「私が首謀者です。エリナです。」
エリナ先輩…!
髪型などが変わっていて気づかなかったけど、確かにエリナ先輩だった。
「放してください。」
エリナ先輩が言うと、女王が兵隊に何か合図を送り、私と雪兎は放された。
「お前が首謀者というのは本当か?」
「はい。」
「エリナ、なんで…?」
「だって、二人が私の嘘で殺されるっていうのに見過ごす訳にはいかないもの!」
「エリナ先輩…。」
「ごめんね、アリス。私がすべて仕組んだの。ごめんね…。」
「友人なのかなんなのかわからぬが、早く話せ。」
女王が怖い声でエリナ先輩を急かす。
「はい。私は、現実の世界でいつもいじめられていました。親がいないとか、不気味とか言われて。それで、私は呪いを調べました。私を苦しめたやつを全員呪うために。そして、1つ呪いを見つけました。
それは、普通のノートを呪いのノートにする方法。そのノートに書いたことはすべて本当になるのです。普通なら苦しめたやつを殺すなどと書くはずですが、私は死ぬのは誰でもよかったんです。それで、どんな人でも呪いにはまるように『赤ずきん』を書き上げた。そして、その当時はまだ本校舎だった今の旧校舎の図書館に置きました。
それが、この事件の真相です。「
私はエリナ先輩の話を聞いて、本当に辛かったんだとわかった。
話すとき、表情がとても暗かったからだ。
私と話すときはいつでも笑顔で明るくて、何不自由の無さそうな人に見えたのに、本当は誰よりも不自由な生活をしていたんだ…。
「そして、この世界はあと数時間後に消滅する。」
エリナ先輩が突然怖い声で言った。
その声に背筋に寒気がした。
「消滅するですってぇ?!私達はどうなるのですか!」
「消えてもらうわ。どうせあなたたちも私が造り上げた空想の人物なんだから。消えようが関係ないわ。」
「な、なんてことなの…。」
「死ぬその瞬間まで恐怖で震え続け無惨に消えていけばいい。」
あのエリナ先輩が物凄く怖く感じた。
殺気がエリナ先輩から出ている。私でもわかるくらいに。
「ただ、助かる方法はあるわ。でも、それは私の意思でしか救えない。あなたは決して助けないわ。待っているのは死。無。それだけよ。」

