紅ずきん



私は中を覗いた。

すると、中にはお守りに必ず入っている物と、もうひとつ、とても小さく折り畳まれた紙が入っていた。


「これ…?」


私は紙を開いた。


そこにはびっしりと文字が書かれていた。


読んでみると、私は衝撃を受けた。

それは、『赤ずきん』の続きだった。


私はリビングに置いてあった『赤ずきん』を取りに部屋を出た。


そして、お守りの中の紙のことを皆に話した。


「マジかよ!!」

「こんな近くに続きがあったなんて…」


私は続きを読んだ。


『ある日、一人の少女がどこからか現れた。その少女は白ウサギに連れられ、不思議な家に招かれた。その少女の名は「アリス」と言った。』


そこで、私は少し間を置いた。
そして、また読み始めた。

『アリスは女王に城に招かれ、そこで女王と「赤ずきん」を止める作戦を立てた。そして、それから2日後。シルクハットの男が招待状を持ってきた。招待状はマッド・ティーパーティーの招待状で、白ウサギとアリスが招待された。』


私はここで、はっとした。これ、この「アリス」って、私のことなんじゃないかと思った。


ならば、これはある意味予言書だ。


『アリスは白ウサギと共に会場へ向かった。会場にはアリスと関わりのあるものが集まっていた。しばらくすると、赤ずきんがやってきた。赤ずきんはトランプの兵隊に取り押さえられた。そして、マッド・ティーパーティーと言う名の会議が始まった。』


話はここで切れていた。


「これ、この続きに解決法があるんじゃないか?」

「うん。私もそう思う。」

「あの~、俺の考えなんすけど、アリスさんのお守りの中にこれがあったということは、アリスさんと関係のある人がこれを書いた著者だと思うんすよね。しかも、家によく出入りする人ですよ。」

「確かに!アリス、心当たりあるか?」

「あるも何も、悠太しか想像できないんだけど。」

「まあ、確かにな。じゃあ、俺以外で!」

「だと、全くない。」

「うーん。転校した人とかもいないのかな?」

「うん…。思いつかない。」

「「そっか…」」


皆、諦めたように呟いた。


本当に心当たりがある人がいない。


「その紙は…なんだ…?」


その声に、みんないっせいに振り返る。
雪兎が驚いたような顔をして立っていた。


「ゆ、雪兎…。『赤ずきん』の続きだよ。」

「へー。見つかったんだ。」

「え…?」


雪兎の話し方は、まるで知っていたかのようだ。


「雪兎、知っていたの?」

「うん。いつ気づくかな?って思ってたんだよね。」
「じゃあ、雪兎が千切って、私のお守りに?」

「うん。」

「サイアク!雪兎が千切らなかったら、もっと早く解決したかもしれないのに!じゃあ、あともう1ページは?」

「さあね。考えたらどう?」

「雪兎!いい加減にして!」


何だか、時計の件から雪兎はまるで人が変わったように酷くなってしまっている。


でも、ここまでなんて…。


「君が僕を監視しているのは知っている。でも、監視したところで、僕は何もしてないから意味ないよ。」

「なっ…!」


気づかれていたなんて…。


一体、雪兎は何者なの…?



結局そのあと雪兎は部屋に行ってしまった。


私達は昼ごはんを食べず、夕ごはんを食べた。


私はご飯を食べている間、何か忘れているような気がした。
でも、それが何かも思い出せなかった。



はあ…。
明日までに雪兎の正体を突き止めないと…

タイムリミット的にも明日で終わりだ。


私は一人追い込まれていた。