紅ずきん




あ、危なかった…


『どうしたの?』


鏡を見ると、さくらが心配そうに立っていた。


「だ、大丈夫。何でもないよ。あ、それより、協力してほしいことがあるんだけど。赤い頭巾の噂話の元凶となった、『赤ずきん』って本が、誰が書いたものか調べてほしいの。」


『わかった 明日の放課後くらいにまた』


「うん。それじゃあ。」


そう言うと、鏡は勝手にもとに戻った。


「ふぅ。それじゃあ、雪兎の様子を調べますか…。」

私は少し罪悪感を抱きながら、雪兎をうつしだしてくださいと鏡に言った。


すると、部屋にいる雪兎が映し出された。


雪兎は時計を見つめて何かを呟いていた。
何を言っているかはわからない。


確か、前に雪兎はこの時計はタイムリミットを表しているって言っていたよね…。


だとしたら、これ、あと2日だよね…。


あと2日で、私達は消滅するの…?


確か、お茶会も2日後って…。


お茶会に間に合わないんじゃ…?


でも私は女王を信じることにした。


「あれれ?まだヒントを有効に使ってないね~♪」


このしゃべり方…


「チェシャ猫?!」

「そーだよー♪何一つヒントが解決してないよーだね。」

「あれは2の次くらいでいいかなって…」

「あのヒントが最重要なのにな…。」

「え?!」


私はもう一度前にチェシャ猫が言っていた言葉を思い出した。


いや、どちらかと言えば、雪兎の言葉…。


あの言葉はまるで前にも一度会っているような感じだった。


でも、私の考えは『ほぼ』正解だった。
何が足りないのか、間違っているのかはわからないままだ。


でも、会っているということに間違いはない。


チリン…


「このお守り、もう効果はないよ?」

「え!何で?!」

「それは自分で調べな。」

「はあ?」


何でそんなことも自分で調べなくちゃいけないのよ。


ん…?



そういえば、前にもチェシャ猫はお守りに触れてきた。


まさか、お守りに何かヒントが…?


私はお守りをじっくりと眺めた。


でも、何も異変は…


あれ?なんか、少しお守りが分厚くなっているような…?


私は恐る恐るお守りの中をあけた。


チェシャ猫はその瞬間どこかに消えた。


私は呼び止めようとしたけど、なぜかお守りを見るのが先のような気がした。