紅ずきん



長い間馬車に揺られ、遠くにお城がみえはじめた。


「うわぁ…。本物のお城だ…。」


そして、それから10分ほどで着いた。


馬車を降りると、その瞬間、服が突然ドレスへと変わった。


まるで本当にシンデレラだ。


12時になったら魔法が消えたりしてね…


私はそんなことを考えながら、お城へと入った。


中に入ると、トランプの兵隊がお出迎えしてくれた。そして、女王の場所まで案内してくれた。


「女王様、アリス様がおみえです。」

「どうぞ。」


中に入ると、鏡で見た、ハートの女王がいた。


「いらっしゃい。さあ、ここに座って。」


私は女王に言われた席に座った。


「とても綺麗ね。でも、服はそれじゃなくて、あの服がよかったのですが…。」

「あの服って…?」


すると、一瞬にしてドレスから『アリス』の服になった。


「うん。やっぱりこれがいいわ。」

「あ、あの…。話というのは…?」

「ああ…、そうだったわ。話というのは、あなたも気になっている、この世界のことよ。」

「え?」


女王は杖を一振りした。すると、たくさんの童話が出てきた。


「この世界は、これだけの本からできているの。その中に、赤ずきんがある。それも、本当の『赤ずきん』じゃない本がね。」

そう。
それが私たちをこの世界に連れてきた。


「本当なら、ちゃんとした『赤ずきん』がこの世界にあるはずだったの。でも、何者かが、この本自体に呪いをかけて、偽の『赤ずきん』をこの世界に入れたの。それで、お願いがあるのよ。」

「その呪いをかけた人を突き止めてほしい。ということですか。」

「ええ。そうよ。」

「実は、私もずっと考えていたんですが、わからないんですよ。」

「私は睨んでいる人がいるわ。雪兎よ。」

「!」

「あなたも何か心当たりがあるようね。」

「…。」


確かに、私も雪兎が少し怪しいなとは思っていた。


でも、雪兎は知らないって断固拒否するし、それに、雪兎がこの世界を作ったなら、なぜ雪兎も一緒になって謎をとこうと頑張ったり、みんなを助けたりするのかわからない。


「これは、私からのお願いよ。雪兎を調べてちょうだい。また2日後にお茶会のお便りを家に送るわ。そのお茶会で、雪兎も呼ぶつもりよ。それまでによろしくね。」

「は、はい…。」


仲間を疑うなんて…。


でも、これは仕方ないこと。やり遂げるしかないか。


「あ、それと、これを渡しておくわ。」

「これは…鏡…?」

「そう。魔法の鏡よ。これがあれば、あなたが見たい場所や場面などを言葉で鏡に願うと、見ることができるわ。それをうまく使って、雪兎を監視してちょうだいね。それじゃあ、また後日。」

「はい…。」

女王との話し合いは数分で終わった。


あっという間の出来事に、なぜここまで来たのかわからなかった。


帰りも馬車に乗って帰った。服装はそのままで。