紅ずきん



翌日。


私は毎朝の癖で、日が上る前に起きた。


この世界には時計がなく、時間を確認できない。


だから、太陽の位置で今が何時くらいか確認する。


太陽があの位置ってことは、今はまだ5時くらいかな…?


私はリビングへ向かった。

みんなはまだ寝ていて、誰もいなかった。


私はキッチンに行き、朝ごはんを作ることにした。



材料はたくさんあって、充分だった。


私は卵焼きと、ハムを食パンの上にのっけた。
それをみんなの分も作った。


「んー。あれ?アリス起きてたの?」

「あ、雪兎おはよう!朝ごはん作っておいたから、食べていてね。」

「うん。ありがとう。」


雪兎が椅子に座ると、足音が聞こえてきた。


「やっぱりアリスか。いつもアリスはこれ作るもんな!」

「あ、悠太。珍しく早いね。」

「は?ここに来てからはいつもこの時間に起きてるよ。」

「へー。」


意外だった。
いつもなら遅刻ギリギリに起きるくせに。



それから2時間後くらいにカイとハルが起きてきた。


いつの間にか外も明るくなっていた。
また新たな1日が始まった。



今日は、とりあえず皆で変える方法を考えあうことにした。


皆が朝ごはんを食べ終わると、すぐに話し合いは始まった。


「それで、昨日の話の続き。まず、これは赤ずきんの呪いではなく、作者の呪いっていうのはわかったよね。まあ、誰かは今は置いておくとして、何故呪いをかけたのか、だ。」


カイが最初に話を切り出した。

「何故っすかねえ…。この赤ずきんの話は、おばあさんを殺していない人も殺しているから、なんていうか…、たくさんの人に恨みがあるような気がするんですよね。」

「じゃあ、何に対してたくさんの人に恨みがあるんだ?」

「そこまでは…。」


ハルの推測はありえなくもなかった。
ハルみたいに、赤ずきんの物語から推測していけば、もしかすると作者にたどり着けるかもしれない。


「でも、きっと、作者は幼い頃から何か辛い目にあっていたんだと思うの。」
「うん。それは僕も思っていたよ。」


私はあまり頭がいい訳じゃないから、こんなことしか言えない。

雪兎も同じことを思っていたらしい。