「ごめん、ちょっと考え事……」 「大丈夫?」 新しいクラスになるたびに思う。 私には、本当に仲のいい友達は出来ないのかなって。 翔陽の事でいじめられたり、からかわれたりして、仲のいい友達はおろか、クラスではろくに話す友達はいなかった。 だけど、その原因である翔陽自身が優しくしてくれるだけで、私は満足だった。 ずっと一緒にいたから。 こうやって、幼馴染みやれてるだけで良かったんだ。