碧音side


「緋音、アイス食べて帰らない?」

「太るわよ。」

「私、緋音より体重軽いから食べても大丈夫ー」

「え?!い、いつ体重見たの?!」


とまぁ、いつもの帰り道のこと。

私は、ふと、道沿いの公園を見た。


小さい子たちがはしゃいでいる中、ブランコに目を止めた。


ギーコギーコと、錆びた鎖のこすれる音がブランコから聞こえる。


誰かが乗っているのだから、音を立てていても普通だろう。

でも、今は明らかに違った。



「あ、緋音、あれ見て...」


「...?」


訝しげに緋音が、ブランコを見る。

そして、固まった。

そう、そこには、



明らかにサラリーマンのような大人がそこにいた。

たちこぎでブランコを漕いでいるその姿は哀愁が漂っている。

何故か、放ってっておけない、そんな気がした。


「私、話しかけてみようかな」

「なら、私も聞きに行ってあげようかな!」


緋音と一緒にブランコサラリーマン話しかけにいった。