ドスドスドス……! 鬼が、先ほどとはくらべものにならないくらいのスピードで未央に向かってきた。 「なんでこんなとこに隠れたのよ……。もっといっぱい隠れ場所あったでしょ……」 自分を呪うも、時すでに遅し。 私が……”口”の犠牲者になるんだ。 今日の晩ごはん、食べられない。 明日の朝、起きられない。 いつもしていた当たり前のことが、何一つ出来なくなるんだ……。 これ以上、迫ってくる”鬼”の顔を見ていたくなくて、未央が目をつむったとき、 「嘘っ!!」 誰かの悲鳴が聞こえた。