「だったらなんで滝沢先生は食べられたのよ! まだゲームなんてしてないじゃない!」
友里が”口”に食って掛かる。
だが、先ほどの彩芽を見ているせいかそれ以上近づくことはなさそうだったので、ひとまずほっとした。
『滝沢様ですか~? あの方はもう食べてしまっていいらしかったので……』
「なにそれ! どういうことよ!」
友里が腹立たしげに床を踏みつける。
それもそうだ。
この憎たらしいゲームから抜け出す方法だって、”口”を止める方法だって、何もわからないのだから。
わかるのは、ゲームには何がなんでも勝たなくちゃいけない。
ただそれだけ。
『質問はもうありませんか~? では、ゲームに参加する皆様の名前を読み上げさせていただきます。私が名前を呼びましたら、手を上げるか、もしくは返事をしてください』
他にどんな質問をしても無駄だった。
そして、”口”が名前を呼び始める。


