それでも、思ってしまった。
最初は怖いと感じたこの場所がいつの間にか心地よくも感じて。
いつの間にか、みんなと一緒にいたい、と。
「皐月」
「……何」
「……ごめんなさい」
私は何を見ていたんだろう。
「皐月の言う通り、私は自分が傷つくのが怖くて言い訳ばかりしてた」
「……」
「みんなに甘えてた……」
「……」
「……でも、もう迷わないから……」
ありがとう。
気づかせてくれて。
迷いを消してくれて。
「私、みんなのこと知りたい……」
「……ああ」
「みんなと、一緒にいたい……」
「ああ」
皐月は相変わらずの無表情だけど、優しい声だった。
「……最初会った時は自分の意見も主張できない弱そうな女って思ったけど、やっぱり晴の人を見る目は侮れねえな」
ソッと瞳を閉じる。
「あんた、強くなったな」
「え…?」
「キツく言って悪かった。俺だって棗のことで逃げてたのに自分だけ棚上げして」
ゆっくり瞳を開いた後、頭を下げた皐月。
いきなりのことに驚いて目を見開く。
「え、ちょ、皐月はみんなのことを想って言ったんだから、謝らないでっ……」
皐月に頭を下げられると逆になんか怖い……。
「あんた、なかなかみんなに踏み込めないって言ってたけどさ、昨日思いっきり俺に説教しただろ?」
その言葉に顔がサーッと青くなる。
そ、そういえば、感情が高ぶって勢い余って皐月に詰め寄ったんだった……。


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