「棗ちゃん、諦めないって言ったよ……振り向かせてみせるって……」
「……」
「だから、自分の言葉に嘘つかないでっ……」
「……っ、だって……ここまで追いかけてるのに皐月はどんどん離れてくし、どうしたらいいかわからなくなってきたもんっ…」
泣き出す棗ちゃんに自分の心まで痛い。
「離れて行ったと思ったら、私のこと鬱陶しいって先輩達に言わないし、皐月がわけわかんないよっ……」
「棗ちゃん……」
「頑張るって決めたのに、考えたら考えるほど不安になってばっかで……」
「……棗ちゃん、ちょっと待ってて」
え?と驚く棗ちゃんを置いて、皐月のところに向かう。
「あ?話終わったのか?」
「皐月……!」
近づいてきた私に気づいた達己が声をかけてきたけど、返事を返さずに隣で壁にもたれている皐月に声をかける。
「……何」
いつもの落ち着いた顔が目に映る。
「皐月は……棗ちゃんのことどう想ってるの?」
「……」
「嫌いなの?」
「あんたには関係ねえだろ」
冷たい言葉を投げられ、グッと押し黙る。
確かに関係ない。
2人の間に何があったのかも知らない私にこんなこと言われても嫌な気分にさせるかもしれない。
けど。
「関係ない……ないけど……でも、友達が泣いてたら助けたいと思ったらダメなの……?」
「……」
「皐月は棗ちゃんの気持ちとちゃんと向き合った……?棗ちゃんの気持ち、少しでも聞こうとした……?」


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