バチン!!
「は……?」
何が起こったのかわからない、というように驚く先輩達。
「紫苑っ!?」
私の後ろで驚いて声を上げた棗ちゃん。
棗ちゃんを叩こうとした先輩から守る為に、私は棗ちゃんの前に飛び出したんだ。
振り向いて、驚いて目を見開く棗ちゃんにニコッと笑う。
「な、んで…紫苑……」
「良かった……怪我がなくて……」
「…私のことなんかどうでもいい!紫苑が!」
「これぐらい大丈夫だよ……」
「でも……!」
叩かれてジンジンと痛む頬を拭うと血が少しだけ手についた。
先輩の爪が長くて、それにひっかかったんだろう。
「な、何よ、あんた!」
目の前の先輩が突然現れた私に驚きながらも、罵声を浴びせる。
本当は今もすごく怖い……。
ここから逃げ出したいぐらい……。
でも……棗ちゃんが傷つくのはもっと嫌だっ……。
「な、棗ちゃんは、皐月のことが好きで、大好きで、必死に追いかけてるんです……」
声が震える。
「だからっ……こんな卑怯なことして、自分の気持ちに真っ直ぐに向き合ってる棗ちゃんのこと傷つけないでください……」
でも、伝えなきゃ。だって、棗ちゃんは……
「私の…大切な友達なんです……!」
真っ直ぐに先輩を見て、必死に訴える。
「紫苑……」
「謝ってください……」
「……は?」
「棗ちゃんを傷つけたこと、謝ってください……」
「はあ!?何で私達が……」
「謝ってください!」
大声を出した私にビクッと先輩達の肩が上がった。


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