そんな私の様子に
「気になる?」
ニッと笑った達己。
「ううん」
即答で首を振る私。
「んだよ、つまんねえな」
ハア、と息を吐く達己に思わず苦笑いになる。
「うーん……気になるっていうか……やっぱり呼び出しとかあるんだなあって」
イケメンだもんね、晴も皐月も。
「んー?そうでもないかもよ?」
「え?」
湊君が両腕を曲げて両手を頭に当て、どこか上の方を見ながら笑う。
「だって、あいつら女子の呼び出しに行ったことないもん」
「…へ?」
え、でも、さっき達己が女からの呼び出しって。
そんな私の考えを見透かしたように。
「達己ってば、紫苑ちゃんの反応見たくて嘘ついたんだよ」
「そ、そうなんだ……」
「全然面白くなかったけどな」
そう隣で笑う達己に、どれだけ私で遊べば気がすむんだろう、と思ってしまう。
「あの、湊君。行ったことないって一度も…?」
「そうだよ」
「……どうして?」
聞いていいのか迷ったけれど、思い切って聞いてしまった。
「んー、晴は昔から呼び出しが結構あって、たぶん面倒くさくなっちゃったのかもね。高校入ってからは一度も行ってないみたいだし」
確かにあの綺麗な顔立ちは人を引き寄せる。
たぶん、晴には人を魅了してしまう何かがあるような気がする。
「それに……」
チラッと私を見る湊君の視線。
「えっと…何?」
「ううん、何でもないよ」
「…?そっか…」
何だったんだろ……?