図書館は落ち着く。
本の匂いが充満されて、静かに時間が流れる場所。
それは学校の図書室も例外ではない。
ガラッ。
図書室のドアを開けると、電気もついていなく、人の気配がない。
窓の外には綺麗に咲き誇る桜の木が、存在感強く立っている。
「休館日かな?」
でも、鍵は開いてたし……。
「まあ…いっか」
放課後だから委員の人も何か用事があって遅れてるだけかもしれない。
私は図書室をきょろきょろと歩き回り、ドアから一番遠い奥の一角にソファが置いてある場所を見つけた。
この学校、図書室にソファもあるんだ。
ソッとソファに座り、持ってきた本を開く。
高校に入学して一週間。
まだ周りの環境には馴染めなくて、周りはグループも出来始めてるのに完全に出遅れている。
そんな気分も紛らわせてくれるのは、本の匂いが充満する場所。
もちろん、本自体も好きだけれど。
小さい頃から図書室や図書館、書店などの場所は大好き。
「んー…眠い……」
環境が変わって疲れたのか、睡魔が襲ってくる。
目を閉じると、いつの間にか眠ってしまった。