紫苑 -SHION-




けれど。



「ふーん。中々初々しい反応じゃねえの」


「見てるこっちが恥ずかしいね」


「……」




今度はいつの間にかやり取りを見ていた3人が面白そうにニヤニヤと私を見ていて。


ニヤニヤしてるのは2人だけど……。




「…わ、私、本見てきます!」




なんだか気まずくてガタンッと勢いよく立ち上がり、奥からは見えない本棚の陰に急いで隠れた。



ずるずると壁に座り込み、真っ赤になった頰を両手で包む。




「…びっくりした……」




なんだか今日は色々ありすぎて心臓が落ち着かない日だなあ……。




ボーっと本棚に積まれた本を眺めていると、




「紫苑ちゃん」


「…〜っ…!」



ヒョコッと目の前に現れた湊君に心臓が飛び跳ねそうになった。




「あ、ごめん。驚かせちゃった?」



「……ううん、大丈夫」




バクバクと跳ねる心臓を落ち着かせようと深呼吸をする。




そんな私にフッと笑い、目の前に座り込んだ湊君に首を傾ける。




「晴のこと戸惑った?」


「あ……うん…」




「晴は昔からちょっと強引だからねえ」


「……」




あれはちょっとなのかな?


それに湊君がそれを言うのか。

湊君だって強引なのに。


眉を下げて少しだけ笑う。