何でも、無駄なく、完璧に。



これが私、天宮 桜の座右の銘。



学校生活における勉強、運動はもちろん、完璧にこなす。



タイムスケジュール通りに、無駄な時間は作らず1日を過ごす。



今までずっとそうしてきたし、私はそんな生活に満足している。



……なのに。



今私の前にいる男は、いかにも不思議そうにこんなことを言う。



「なんでそんなに『完璧』にこだわるの?人生もっと楽しまなきゃ損じゃない?」



「……はあ?」



……なんでこんなことになったんだ。



あぁ、そっか。補習だ。補習のせいだ。



ことの始まりは今から1時間前―……