***
その日の夜夕飯を食べ終わったあと、私はキッチンで洗い物をしていた。
静香さんは家事を一切手伝わなくていいと言ってくれるけれど、それはさすがに申し訳なくて。
夕飯後の洗い物や洗濯物をたたんだりなど、多少の手伝いはなるべくするようにしていた。
「亜里沙ちゃんごめんねー、手が荒れちゃうでしょう?」
「いえ、そんなことないですよ」
静香さんが横で食器を拭きながら話しかけてくる。
まだ世話になり始めたばかりだけれど、静香さんや俊介さんには、すでにあまり気を使わずに話せるようになっていた。
「亜里沙ちゃんは頑張り屋さんね。偉いわぁ。
私だったらきっと1日で嫌になるわよこんな生活」
「えっ…!」
「琉衣もあんなだし嫌になるでしょ?
いいのよ正直に言ってくれて」



