こうやって自分のいないところでふだんから話題にされる人も大変だなぁと思う。
私は話のキリが良さそうなところで麻実に声をかけた。
「あ、麻実…」
するとその時女子達がざわめき出して……
えっ?
何かと思って見ると、ちょうど噂をしていた琉衣くん本人がうちの教室に現れた。
麻実たちはとたんにキャアキャアはしゃいでいる。
私の声は見事にかき消されて。
「なぁ、お前英語の予習やってねぇ?」
琉衣くんは近くにいた松下くんに声をかけた。
「俺がやってるわけねーじゃん!」
「だよな。聞く奴間違えた」
「悪りぃな。
誰か〜、英語のノート琉衣に貸してくれる奴〜!!」



