「…っ、」
その時の琉衣くんの面食らったような表情といったらなかった。
まるで手なずけた飼い犬に手を噛まれたかのような。
それこそ裏切られたかのような。
そんな顔をしていた。
私はもう言い終えたすぐから涙が出てきて、
止まらなくて。
思わず逃げるように走って家を出た。
バタンと玄関のドアを閉めて、
座り込む。
………終わった。
そう思った。
何が終わってしまったのか。
恋が…?
いや、それ以前に友情さえも?
よくわからないけれど…。
なんだか今まで築いてきた琉衣くんとの関係全てが、終わってしまったような、
そんな気分だった。
悲しくて悔しくて寂しくて、
もうどうしようもない気持ちで。
私はしばらくその場から立ち上がることができなかった。
琉衣くんの表情が、頭から離れなかった。



