リビングに降りていくと、誰もいなかった。
静香さんは今日は朝から出かけていて。
男性陣もみんなお店に出てるから私は一人。
妙に寂しいような落ち着くような、変な感じだった。
こんなふうにゆったりとした休日を過ごすのは久しぶり。
慌ただしいのが当たり前だったから。
逆にこうして時間があると、いろんなこと考えちゃう。
家にいるとやっぱり勉強ははかどらないし…
時計の針を気にしながらソファーで単語帳を見たりしていた。
広いリビングは一人だとやけに静かに感じる。
だけどもうそろそろ家を出なくちゃ、
そう思った時だった。
ーーガチャ、
裏口が空いて、誰かがこちらへ歩いてくる足音が…
私は思わず息を飲み込む。
すると、リビングのドアから白いコックコートが見えて。
誰かと思えば今一番顔を合わせたくない人物だった。
どきん…



