【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜


***

「いってらっしゃ〜い♡

ゆっくりしてきてね!」



静香さんに見送られて二人で家を出る。


だけど私は妙に落ち込んでいた。



だってさっきから琉衣くんは全然こっちを見ない。

あまり話しかけてこないし…。


たぶん私の格好のせいだと思う。



私がこんな不似合いな格好して、バカみたいに着飾ってきたせいだ。


琉衣くんはきっと恥ずかしいんだ。


私と一緒に歩くのが。



流れる沈黙がすごく痛い…。


琉衣くんは今日はシャツにベストを着たキレイめなスタイルで、すごくおしゃれ。


ただでさえイケメンなのに、サラリと着こなす私服までおしゃれなもんだから、どこかのモデルか芸能人の隣を歩いてるみたいで、よけいに自分が恥ずかしかった。



私なんかでごめんなさいって気持ちになる。


自然と一歩下がって引いてしまう。



だけどその時琉衣くんがようやく口を開いた。



「なぁ、お前さ……」



ドキッ…。