もっと、君に恋していいですか?

(うーん…今日はめちゃくちゃ暑かったから、かなり汗かいたな…。このまま出掛けるのってどうなんだろう?汗臭くないか…?)

薫は思わずつなぎの下に着ているTシャツの匂いを嗅いでみた。

汗とタバコとオイルの匂いが鼻をつく。

(うぅ…ヤバイこれ…女の匂いじゃない…。)

Tシャツは着替えるにしても、一日中汗だくになって働いた後の汗臭さは、そうそう簡単にはごまかせない。


“1日中、誰よりも目一杯仕事頑張った卯月さんの匂い、オレは好き。愛しくて抱きしめたくなる。”


薫は付き合う前に志信が言ってくれた言葉を思い出して、少し照れ臭そうに笑った。

(いやいや…。さすがの志信だって、これはヤバイって言うよ…。)


薫は短くなったタバコを灰皿に捨てて立ち上がり、喫煙室を後にした。