もっと、君に恋していいですか?

「ん…?いつかは、何?」

「……いや、そのいつかが来たら言う。」

「うん…?よくわかんないけど…じゃあ…それまで待ってる。」

穏やかに微笑む薫の肩を抱き寄せて、志信はそう遠くない未来に思いを馳せた。

目が覚めた時に薫が隣にいる朝と、同じ場所から出掛け、同じ場所に帰り、一緒に眠る夜が当たり前になる、幸せな日常。

早くそうなればいいと思う。

だけど今はまだ、始まったばかりの薫との恋を大切にしようと志信は思った。

「あ、でも…指輪、接客中は外さないと…。」

薫が困った顔をして考え込んでいる。

「そうか。接客中も外さなくていい指輪は、結婚指輪だけだったな。」

志信が思わずそう言うと、薫は顔を赤くして、慌てて首を横に振った。

「そ…そういう意味で言ったんじゃないよ!」

薫は今の言葉を逆プロポーズと勘違いされたと思ったのか、仕切りに恥ずかしがっている。

そんな薫を見て、志信はたまらず吹き出した。