もっと、君に恋していいですか?

炊事場のクーラーボックスを開けて飲み物を選んでいると、この間一緒に合コンに行った同僚たちが志信に話し掛けた。

「なぁ、笠松。」

「ん?何?」

「オマエ、彼女いんの?」

「いるよ。」

志信がさらりと答えると、同僚は大きなため息をついた。

「だったら先に言ってくれよー。知らなかったから誘っちゃったじゃんか。この間の合コンに来てた経理部の女の子たちが、めっちゃ怒ってたぞ。」

「かわいい子いないって言ったから?」

「それもあるかもだけど…笠松、彼女いるのに瀬尾さん口説いたのか?」

「はぁっ?!誰が口説いたって?!」

身に覚えのない同僚の言葉に、志信は思わず叫んだ。

(むしろ口説かれてたのはオレの方なんじゃないのか?)