もっと、君に恋していいですか?

自宅に戻った志信は、明日着ていく洋服を準備しながら、テーブルの上の小さな袋に目を留めた。

(そうだ…これ、長野さんから預かってたんだった。これも持って行こう。)

バッグの中に洋服を詰め、一番上にシュシュの入った袋を乗せた。

持って行く物をバッグに詰めて、志信はタバコに火をつけた。

ついさっきまでは薫を想うと重苦しかった気持ちが、素直に謝ってお互いの気持ちを確かめ合えた今は、嘘みたいに軽い。

まだ付き合い始めて間もない事もあり、お互いに遠慮していたのかも知れない。

言いたい事を言って、聞きたい事を聞いて、お互いに素直になれば、すれ違う事はないのかもと志信は思う。

だけど、好きだからこそ言いづらい事や、聞きづらい事はあるとも思う。

遠回りしたりすれ違ったり…その度に相手の事をどれくらい好きで大切なのかを、痛いほど再認識する。