もっと、君に恋していいですか?

難しい顔をしてパソコンとにらめっこをしていたマネージャーが顔をあげた。

「悪いねぇ、そんな事まで気を遣ってもらって…。」

「いえいえ、お気になさらず。でもお茶を作る当番とか係を決めておいた方がいいですね。あっという間になくなっちゃいますから。」

「そうするよ。」

「じゃあ、私はそろそろ本社に戻りますけど、ついでがあれば。」

「いや、今日は大丈夫だよ。ありがとう。」

「それでは失礼します。あっ、絶対にスピードくじを忘れないように、夜のアルバイトスタッフにも声を掛けて徹底して下さいね。」

「わかった、よく言っておくよ。」

薫はマネージャーに頭を下げてオフィスを後にした。