そして、バレンタインデーがやって来た。


学校の外のベンチで。


「はい、聖君、チョコ」


「大本命チョコ?」


「そうだけど、恥ずかしい」


幸来ちゃん可愛い。


「これ食べて良いの?」


「勿論」


開けてみるとハート型やクマ型の
チョコレートが出てきた。

それに、チョコレートクッキーも
付いていた。


「美味しそう、頂きます」


口の中に入れた。


「美味しい、甘くて美味しいよ」


「そう、良かった」


「このクッキーも美味しい」


幸来ちゃんの手作り食べれて幸せ。


「幸来ちゃんも一緒に食べよ」


「でも、聖君の為に作ってきたのに」


「二人で食べれば、美味しさも二倍」


「そうだね」


チョコを食べた。


「うん、上手く出来てる」


その時、聖は、幸来の唇の端にキスをした。


「えっ、聖君、な、なに」


「ぅん、チョコついてたから、取ってあげた、甘かったよ」


幸来ちゃんの顔が真っ赤になった。
耳まで、赤い。


どうして、だろう。


何か、したかな?