ジメジメとした梅雨が明けた途端、

肌を焼きつくような熱い日差しが照りつける。

私、大塚羽衣(おおつか うい)は、

この辺りでの名門校と言われる

私立瑞谷学園(みずたにがくえん)高校に通っている。

とは言っても、入学したのはつい最近。

そう、まだまだひよっこの高校1年生なのだ。

しっかりと作られた冬服を着るのにも慣れたと思っていた頃、

衣替えとやらで新品の夏服を着ることになってしまった。

しっかり糊のついた夏服も

ようやくいい感じに私の体に馴染んできた。

私の大好きな夏が、今年もやってきた。

確かに日差しは強すぎて何かとケアするのに大変だけれど、

あのからっとした気候や太陽の輝きが私の心をくすぐる。

今年の夏はなにをしようかな。

そんな事を考えている時だった。