とは言え、名前なんて別にどうでもいい。
謎のフード女でもなんでも勝手に呼べばいい。
日の光が嫌いな私がフードをとることなんてないだろうしそれ以外の名前はないだろうけど。
でもまぁ、そんなこともどうでもいい。
私にはもっと大事なことがあるのだ。
それは……ある人たちと会わないため。
"神龍"という暴走族に会わないため。
奴らは屋上を溜まり場としているため校内を歩き回ることはほぼない。
万が一歩いていてもすぐに分かる。
……嫌でもね。
それらを踏まえて今まで避けてきた屋上。
それなのに……今日は無性に行きたくなってしまった。