――ガラガラガラ、ピシャ。


「…………はあぁぁぁーーー」


ビッッッッックリシタアアアア!!

急に!急に!!

…………フーーーッ、落ち着くんだ私。

そうよ、こんなことで狼狽えるなんて、私らしくない。


…ズキン。


「…早く帰ろ」

真昼に見つかったら面倒だしね。


私はなるべく人目につかないように学校を出た。

一応授業中だったけど、やっぱりサボってる生徒もいる。

タバコをすってたり、バイクに乗ってゲラゲラ笑ってたりしてる。

まぁなんていうの?

普通のヤンキーの1日、みたいな?

(…あ、普通じゃないか)


「………?」

校門を出て三歩後、異変に気づいた。


…視線を感じる。

誰かに見られてる?


私は近くにあった自動販売機に寄りかかった。

ちなみに赤い『コ○コー○』の自販機。


ポケットから携帯を取り出していじる。

そして、いじるフリをしてまわりをみた。

(…あの車?)