......私はずっと真琴くんのことが話を聞いていた。

私が知らないところですごく大変な思いをしていたんだね。

私を守ろうとしてくれたことを知って嬉しかった。

私はそっと真琴くんの手を掴んだ。

「あのとき私に相談してくれればよかったのに。私のことを思ってしてくれたんだね。でも無視されたとき悲しかった。怖かった。」

真琴くんの目をじっと見た。

彼は少し驚いているようにみえた。

「話してくれて嬉しかった。ありがと。」

「......香歩と別れてから毎日が真っ暗だった。何してもうまくいかない。大学も志望校が落ちちゃって結局第2志望の大学にはいった。就職先もなかなか見つからなくて偶然にはいれた会社でまた香歩と会うことができた。嬉しかった。会えなかった6年間香歩を忘れたことなんて1度もない。あのころの俺とはもう違う。次は絶対に香歩を守る。だからもう一度付き合ってください。」