何も口にしていないのにも関わらず、相当な距離を走ってきたせいで、身体は限界を迎えていた



この辺の土地勘がない私は、偶然近くにあった公園のベンチに腰をおろした



空には星が輝いている



今になって、着ている服が、自分のものではないことに気がついた



だが、思うことは竜のことばかり



何よりも大切で、誰よりも好きだった



そんな彼が私の前からいなくなった



もう…この世界にはいないんだ…



こんな辛いなら、恋なんてしなければよかった…