キミの隣 ~何度だって伝える~

「ごめん。健。今日は、千智と帰らせて?アイツ、止めなきゃどうなるかわかんないんだもん。」


あたしが、おろおろしながら言うと健はにっこり笑っていいよって、言ってくれた


「千智‼千智の夢は何?」


「陸上選手。でも、足を悪くしたからできない。前みたいに速く走れねぇ。」


そんな……でも、今よりも速いってことは相当じゃん。


「だめ。諦めないで。足が悪いなら悪いなりに他のことに挑戦しなよ!千智は簡単に諦めるようなやつじゃないでしょう!?」



どうして、あたしはこんなにも必死になってるんだろ。


なんで、こんなっ……


なぜか、涙が出てきてしまった。


「バカ。お前のせいで、次の夢の授業真剣に聞かなきゃいけねぇじゃん。」


え……?それって……


「過去にとらわれてちゃいけないよな。俺も前進しなきゃな。ありがと。」


ち、千智が素直にありがとう!?


やば。



なんで、ドキドキしてんだ。


止まれとまれー!!