「じゃあ、悠愛との関係を教えて」


夢のことが聞けないならあたしは悠愛との関係について聞いた。


千智が一瞬目を見開いたのをあたしは見逃さなかった


「俺と……悠愛は幼なじみだ。小学校と幼稚園が一緒で俺が中学で転校したんだよ」


幼なじみ……?悠愛はそんな素振り見せなかった。

「悠愛に高校生に入ってから言われたんだ。私たちの関係は黙ってようって。俺はずっと悠愛を守ってきたんだ。
だから、多分好きだったんだろうけど……今は違うから」


遅いよ。遅い。


「そっか……。」

なにも言えなくなっちゃったよ


「恵美理!ここに、いたんだ。帰ろうぜ?」


「健!」


汗だくで相当走ったんだと思う

どうしよう。……千智と帰る約束してたけど……


「二人で帰れよ。俺はもう、帰るから」


また、あの目だ。切なそうに笑わないでよ


夢も諦めないでよ!