キミの隣 ~何度だって伝える~

下の方ではみんなが、喜んでいる

千智は本当に速いんだな。

あれ?でも、千智がいない。何してるんだろ


キョロキョロと見回すと、千智は屋上にいた。


こんな、真っ赤になった目なんて見られたくない……


とっさに、目をそらした。
「恵美理。応援ありがとな。」


「別に、クラスのためだから。」
素直じゃないなんて思いながら千智に冷たく言いはなった。


「うん。クラスのためかもしれないけど。俺は、お前が俺のためだけに言ってくれたって思っていいか?」

どうして。そんなこと言うの……

思わず、目を見開いてしまう。
また、自惚れさせないでよ

期待なんか……させないでよ。


「勝手にしなよ……。もう、戻れば?」

耐えられるような空気じゃない。


はぁ。


「じゃあ、一緒に戻ろ」


あたしの手を引っ張って千智は屋上からでる