キミの隣 ~何度だって伝える~

柏木くんは千智の一言にポカーンとしている。

「お前、そんなに速いのか?」


千智はまた、口を閉じて今度は篠原さんが答えた


「橘くんは相当速いわよ。小学校の頃から陸上に関わると毎回名前が乗ってた。
ねぇ、柏木。今回は橘くんの言うこと聞いてくれない?」

篠原さんの言葉は全てが正論で誰かが恨むような言葉は1つも使わなかった


尊敬しちゃうな……


「よーし。じゃあ、戻ろっか!あ、恵美理ちゃん‼来てたの?なんか、ごめんね!」


え?なんで、謝るの?

篠原さんは千智の方をチラッと見てまたあたしを見て微笑んだ。


も、もしかして、ばれてるとか!?


「篠原さん!別に平気だから!全然!大丈夫だよー!」


恥ずかしくって顔が真っ赤になる。


そこまで、わかりやすい行動してるかなぁ……


千智は納得してくれた柏木くんに微笑んでた


その、笑顔を見たときあたしの胸は高鳴った