キミの隣 ~何度だって伝える~

そして、一週間がたち本格的に体育祭の練習は始まった

今日は、女子がクラス対抗の大縄の練習

男子はリレーの練習で別れていた

あたしたち、女子の気はだんだん合ってきてうまく跳べるようになった。

少し休憩をしているとあたしの耳に大声が届いた


「橘!お前、やる気あんのか?さっきから本気だしてねーじゃんか!」


あれは……千智と体育祭の実行委員の柏木君だ。

な、なんだろ。


「ちょっと、男子!何してるの?時間ないのに。どうしたの!」


あたしが、駆け寄ろうとしたとき女子の体育祭実行委員の篠原さんが出てきた


「コイツが本気出さねーで俺らに指示するだけなんだよ。
まじで、むかつく。こんなやつがアンカーつとまるのか?」


え?千智ってアンカーなの?
そんなに、速いの?


ずーっと黙ってた千智が顔をあげると口を開いた


「俺はお前らがもっと、速くなる走り方を教えてるんだ。
たった、少しのフォームを変えるだけで凄いのびるから」


千智……


そうだ。


千智は結構仲間思いなんだよね。