「えっと、あ、ありがとう」



思い切り目を剃らしているけどあたしなりの精一杯の感謝をこのウザァイ男橘にしている


一応助けて貰ったし送って貰ったし


「あ、おう。あのさ学校であんまり喋らなくていいか?
注目とか変なうわさとか流れると面倒だから」


なにいってんのコイツ


「あたしだってあんたとしゃべりたくないっつーのいいし!別に喋らなくて」



「あ?なにお前襲われてーの?」



コイツ何なの?


襲う?は?本当にバカなことしか言わないんだから


「何言ってるの?キャア‼」


ドンッと、壁に手をついてきた。



橘との距離、あと、約5㎝


「キスとか、してあげてもいーけどどうする?」


んなっっ!!


「や、やだ……」


「じゃあ、謝れよ」

はぁ!?
どこまで上からなのよ!


本当に俺様っっ!?


「んっ……」


あたしが頭の中で愚痴ってると口が急にふさがった



「謝れって言ったのに遅いんだよ」



え、え、うんえ、?


あ、あたしコイツにき、キスされたの?



「ふざけないで……バカにしないでよ!」



頑張って溜めていた涙が一気に溢れてでる



どうして、こんなに辛いのかわかんないよ


「帰って……帰ってよ!橘!」



橘は、目を見開いてわりぃって言い残して帰っていった



そのあとも、あたしの目から涙が止まることはなかった