キミの隣 ~何度だって伝える~

「……恵美理。ごめんな。避けて。ちょっとなんか変な感じしたんだ。もどかしかった。何かが。マジ、ごめんな……」

そう言ってあたしの視界は暗くなった。

な、なに?

もしかして、抱き締められてる?

チラッと上を見ると千智の顔が近くにあった。

「ち、さと……あたしは、悠愛じゃないよ……」

また、勘違いしてるのかな……

「うん。知ってるよ。お前は恵美理だよ。わかってるよ。」


嬉しかった。

泣きそうなほど嬉しかった。



「なに、ないてんだよ。バカ。」


「ふぇ……ふぇぇぇん……千智……。ありがとう……」


嬉しくて嬉しくて涙は止まらなかった