「何がいい?俺はコーヒーにするけど。」

頼むものも、大人だなぁ。

「あ、あたしはアイスティーで!」
わかった。って言ってから店員に頼んでくれた。

……何を話せばいいのかな。

「えっと、加々美くんは、好きな人とかいるの?」
「いる……かも?」

それって、悠愛なのかな……。

悠愛だといいな。

「……嶋野さんは?」


どうしよう。
なんて、言ったらいいのかな……


「い、ないよ……」
「なら、チャンスはあるよね?」


チャンス?

あたしに、好きな人がいないことによってなんの、チャンスがあるの?

わからないなぁ……

いつのまにかアイスティーと、コーヒーがきていた。

加々美くんは、結構頭がいいらしくて、テストでも上位をとってるらしい。


すごいよね……


「帰ろっか。もう、7時だし」

いつもなら、門限が8時だからもうちょっと、遅くまで遊べるけど……加々美君といるところを悠愛に見られたくないから……



「帰ろうか‼今日はありがとう」

「おう。家まで送るよ。結構外暗いし」


……どうしよ。
確かに外は暗いけど……帰れるんだよなぁ。


「大丈夫だよ。ありがとう」


「……そっか。じゃあね。」


私たちは別々に別れていった