キミの隣 ~何度だって伝える~

「あ、おせーよ。もう、授業終わってんだろーが」

風になびく前髪。あたしの、好きなところ。
にやけてきちゃうよ‼

「うん。ごめんね!ぼーっとしてた。」

それにしてはニヤニヤしてたけどな。って言ってから地面に座った。

今では、千智のどんな姿もかっこよく見えてしまう。
あー。凄く好きなんだな……

「なんで、元気ないの?なにかあった?」

きた。その質問。どうしよ……なんか、答えなきゃ……


「俺が、そばにいるから安心しろよ。」

……え?

うつむいていたあたしは、思いきり顔をあげる。

どういうこと……よ。

「な、な、なんで。千智は悠愛が好きなのにそばにいるって?おかしいでしょうが……」

声が震える
わからなくて、期待もしちゃうし、かなり……不安

「あ、間違った……」


そんなこと言わないでよ……あたしは、恵美理なのに。

なんで、悠愛と間違えるのよ……


「そうやって、期待させないでよ!あたしの気持ちも考えてよ!」

あたしは、屋上から飛び出した