あたしたちは、あのあと教室に戻っていった。


また、一時間もさぼってしまったあたしはまこからノートをかりる。


悠愛とは目が合わしづらくてかなりこまる。


「恵美……帰り、カフェによりたいんだけど、いいかしら」


まこからのお誘いは初めてだった。

「うん!いいよ!一緒に帰ろ」


でも、まこは笑っていなくて寂しそうな目をしていた。

嫌なら嫌って言ってほしいな……


放課後になるとあたしとまこは、すぐさまカフェに駆けつけた。

アイスティーを頼んで少ししてから、まこが口を開いた


「ねぇ、恵美?橘と何があったの?
悠愛とも一言も喋らないなんて珍しいわよ」


あ、気づいてたんだ。
さすがだなぁ。出会ったばかりだと言うのによく、見てるな……


「実はね?橘の好きなひと悠愛らしくて……あたし、千智が好きでさどうしてらいいのかわからないの。」


悠愛のことはちゃんと好き。


話したい。
でも、無理だよ。


「だったら、あなたが、橘を落としなさいよ。
悠愛なんかよりあたしの方がいい!って見せつけてやりなさいよ。
そんな、遠慮なんて無駄じゃない?」


……さすがまこ。

「で、でもさ?」


「でも、じゃない。そんな逃げてたら何も始まらないわよ。」


強いなぁまこは。