「行かなきゃ」

お母さん、お父さん、妹!あたしの命は今日で終わるかもしれないからね!

場合によっては……


ギィィと、少し固めの屋上のドアを開く


……いた!

「橘……なんでしょうか」


風になびく前髪……さっきまでは、綺麗だなとしか思ってなかったのに……今はドキドキしちゃっておかしいんだよね。


「あ、きた。おせーよ」

笑った……笑った!?いま、笑ったよね……

やばい。ドキドキが止まらない

「な、何?かつあげならお断りだからね?」


「はぁ?しねぇわ。なぁ、お前俺のこと嫌いか?」


……何その質問

え。可愛いんだけど……


「嫌いじゃないよ‼別に普通……」

少し嘘をついたのは内緒。

でも、橘のコロコロ変わる表情にあたしは目が離せない


「ね、ねぇ、橘は、好きな人いたりする?」


「……あぁ。いるよ。」


ドクン


いままで感じてきたことのない痛みと切なさがあたしを襲う。

橘の、目もどこか寂しそう。


あたし、気づいちゃった。


まさか、まさかだけど
















あたし、橘が好き。