「おはよー!」





結衣が元気よくそう言った










「…はよ」









「葵?元気ないね?」








「そう?」









………しまった





折角先生から風邪ひくなよって言われたのに……








普通にひいてしまった…………










昨日直ぐお風呂入らなかったから…











ズキズキと痛む頭










学校に着いて教室に入る









鞄を掛けて机に伏せた













その内木田先生が入って来た







やっぱり昨日先生を見て騒いでた女子がかっこいいだの、何だの噂している









「葵ー、起きろー」






近くに来た先生がペンで軽く肩をつつく











目が眠たげになって、顔も赤い私に驚いたのか、先生が腕を引っ張る











「ちょっと保健室連れてく」




って















「アホ、風邪ひくなって言っただろ」






「そんなこと言われても……」









先生の手が私の手首を掴んで引っ張る













保健室に着くと、木田先生は足早に教室に戻って行った









先生って忙しいなあ…










保健室の先生、田波先生が私をベッドに寝かせてくれた









自分の布団とは違う、スベスベした真っ白い布団










冷たい感触が心地いい










「西田さん」






気付くと寝てしまったようで、田波先生の声で起こされた













「もう一時間様子見ようか?」










「…はい」











私がそう言った瞬間、誰かが入って来た















「葵ちゃーん!」