もう一度君を  この腕に

「この間取材でモルディブへ行ったの。」

「モルディブ?」

俺はハァ~とため息をついて沈んだ。

「海の透明度は最高だったわ。」

「いつか二人で潜れるだろうか。」

俺はボソボソと呟いた。

「それって、あなたの夢だった?」

たぶんそうだったのかもしれないと思い

彼女にそう言われたことが嬉しくて鼻にツンときた。

「こんなに近くにいるのに手が届かない。」

「もっとしっかり伸ばして。」

「そうすれば届くのか?」

「届いてもガッシリと捕まえてなくちゃね。」

彼女はふざけてなかった。

「本当に?」

「ええ、本当よ。」

「もう一度君を愛していい?」

「私はずっとあなたを想ってた。」

「その言葉をもう一度言ってくれないか、今度ゆっくり会った時、俺の腕の中で。」

「わかったわ。」